“Bravo!” と叫びたい!

オペラでアリアが素晴らしかったとき、あるいはカーテンコール時、”Bravo!” もしくは “Brava!” などと叫びたくなることがありますよね。拍手だけでは物足りない、この思いを称賛と感謝を込めて歌手、演奏者に届けたい! 内なる感動と興奮を声にして外に向けて放出させたい! そんなとき、絶妙のタイミングで叫んでいるのを聞いたときは胸のすく思いがします。

私も叫んでみたい!

でも、これって難しいのです。タイミングだけでなく、発音、発声、どれをとっても難しい。

まず発音。
たった5文字のなかに、日本語では使われない、日本人の苦手な発音要素が3つもあります。
1つ目、”B” は「リップロール」。上下唇を歯に挟み息と共に前に突き出す。「前の人の頭にツバが飛んでも構わない!」などと教えられる破裂音(今の時期、絶対やってはいけない発音ですね)。
2つ目、 ”R” はおそらく最難関の発音「巻き舌」。一部地域で使うこともありますが、一般的には「ガラが悪い」と幼児のうちに母親が禁じてしまう発音。でもこの巻き舌、できれば幼いうちに身につけておいた方が声楽上は有利だと思われます。合唱を始めてから苦労して身につける方も多いです。
ついでに ”BR” の二重子音は拍より前に出す。必要ないけど。
3つ目、最後の ”V” は下唇に前歯を当てることをお忘れなく!

そして発声。
やっぱり、男性の声がなじみますね。プロの声楽家か声楽の心得があると思われる深々とした低音の”Bravo!” を聞くと本当にうらやましい。
あぁ、オッサンになりたい!!

いや、実は、気持ちに抗いがたく叫んでみたことは何度かあるのです。が、どの音程で発するべきか迷う上に気持ちも声も上ずり(こんなところで緊張してどうする!)、思いっきり日本語発音で「ブラボー」とヨレヨレの発声、その後の自己嫌悪にせっかくの感動が台無し、なんてことに。なので、最近では自分の気持ちに蓋をして、拍手だけにとどめています。

でも、やっぱり叫んでみたいなぁー。ほどよい音程、声量と完璧な発音で。

「女性のためのBravo講座」なんてセミナーがあれば絶対行くのに! ってあるわけないか・・

 

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