2025年8月2日(土) 大阪新音”夏の大合唱”演奏会「カルミナ・ブラーナ」

15時開演 フェスティバルホール

3年振りに古巣でもある新音フロイデ合唱団の夏のコンサートに行きました。

カルミナ・ブラーナは2回歌いましたが、客席で聴くのはこれが初めてだということにホールに着いてから気が付きました。ということで、内容もよくわかっているこの大曲を涼しいホールでゆったりと聴かせていただきました。

3年前に聴いたベートーヴェン「荘厳ミサ」の時は、まだコロナ禍が明けておらず、団員数もかつての半分くらいに減っていたのですが、今回はプログラムで数えると262人。すっかり元通りになっていました。良かった!合唱文化はまだ健在!舞台の幅いっぱい、9列もの”大合唱”はやはり壮観。カルミナは見映えとしてもこれくらいの規模で聴きたい作品です。

指揮は角田鋼亮マエストロ。ソプラノ澤江衣里氏、テノール高橋淳氏、バリトン平欣史氏。
バリトンの平さんが素晴らしい。広い声域が必要なこの難役、高音の艶やかさと低音の鳴りの良さ、完璧な歌唱にほれぼれ。びわ湖声楽アンサンブルは層が厚い。そして、黒焦げ哀れな白鳥の高橋淳さん。オペラ同様(やや過剰な笑)演技も交えながら、歌い終わったらうつ伏せにバッタリと倒れ、次の2曲の間、つまり第2部の「酒場にて」が終わるまで倒れたまま——本当に倒れたのではなかろうか、と心配になるくらい——ステージから去る際は喝采を浴びていました。なんだか殆ど持って行った感じです(笑)。

双眼鏡越しに合唱団の懐かしい方々を拝見していたのですが——ちょうど10年前にこの曲を歌ったことを思い出して、ちょっとホロっとしてしまいました。あの頃は本当に合唱が楽しくて——よき思い出に浸るひとときでもありました。

その10年前は暗譜だったのですが(よくやったなぁ)、今回は楽譜あり。しかし、楽譜ガン見の方は殆どおらず、中には暗譜の方も数名。練習の積み重ねを感じました。マエストロの吸引力も大きかったのではないかと推察しています。

冒頭の「おお、運命の女神よ」はもちろん、終結部のコロラトゥーラ・ソプラノから「白い花とヘレナ」そして「運命の女神よ」に再帰する部分は、これはもう作曲家の設計が巧過ぎる!感動必至、胸熱。大満足での終演でした。

◇座席
3階8列目(最後列)下手側。
遠いけれど視界良好。音響もよく、何より後ろがいないので、少々ヘドバンしながら楽しみました(笑)

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