2022年7月18日(月・祝)びわ湖ホール オペラへの招待「ファルスタッフ」

14時開演 びわ湖ホール 中ホール

3連休最終日「海の日」は、びわ湖ホールの「ファルスタッフ」へ。
結局連休は3日連続で音楽鑑賞(笑)

びわ湖ホールが「ファルスタッフ」を上演すると知ったとき、直感的に「青山さんがいいな!」と思ったら、なんとその通り!「やった~!」とひとり喜びの声を上げてしまいました(笑)。
ということで、青山貴さんが題名役のダブルキャスト後半組、楽日を鑑賞。

びわ湖ホール声楽アンサンブルが主体で、「目玉」として前半組にはクイックリー夫人に中島郁子さん、後半組には青山さんがそれぞれ客演、というキャスティングでした。

「ファルスタッフ」はヴェルディ最後の作品で(ほぼ)唯一の喜劇。ワーグナーの楽劇のように切れ目なく音楽が続いていきます。前作「オテロ」からこのスタイルで作曲されているのですが、ワーグナー亡きあと、心おきなくパクれたのかしら?と思ったり(笑)。

声楽アンサンブルの方々もそれぞれに適役で、歌唱、演技とも素晴らしかったのですが、しかし青山さんが歌い出すと別格のオーラが漂います。声の響きが実に堂々としているのです。

これが初役とのことですが、それにしても太っちょ老騎士の扮装が似合い過ぎでした。愛嬌たっぷり、まったく憎めないファルスタッフ。指環のヴォータンとはかなり隔たりのあるキャラクターですが、今後も主要なレパートリーのひとつになるのではないでしょうか。「IL DEVU」演奏会のトークのネタにもなりそうです(笑)

イタリア在住の田口道子さん演出の舞台は、オーソドックスで奇を衒わず、舞台も衣裳も当時のままのスタイルで、プログラムに書かれていた通り「絵本のページをめくるよう」で、物語の世界にすっと入っていくことができ、先日の「ラ・ボエーム」同様そのままで楽しめるプロダクションでした。

ファルスタッフが洗濯籠ごと投げ込まれる、なぜか滝になっているテムズ川のプロジェクション・マッピングには既視感を持ちましたが——幕切れに氾濫する、ギービヒの館から見えるライン川——「神々の黄昏」へのオマージュだったのでしょうか?

しかしところで、3幕の中ほどで私はなぜか少々眠くなってしまいました。そして隣の夫は「最後の『ワッ』とした盛り上がりがなかったことない?」と終演後にボソッと。確かに最後のフーガ「この世はすべて冗談」は思ったほどの盛り上がりがなく、「小団円」の感でした。

主に演出についてふたりで原因をあれこれ話しましたが、同日鑑賞されていた評論家の東条碩夫先生がブログにこんなことを書かれていました。

——(前略)そもそも「ファルスタッフ」というオペラは、歌のパートと同様、オーケストラにも、本来はもっと機知に富んで、闊達で、躍動的な音楽があふれる作品ではなかったろうか? その意味では、今日の演奏は何とも活気に乏しく、重く、表情の変化に不足していた(後略)——

なるほど、眠気や盛り上がりに欠ける印象の原因はここにあったのですね。

「眠くなる」のは「眠くなる演奏」だから。

実にシンプルで当たり前のことですが、歌や演技やその他舞台上の様々な要素に集中してしまうオペラでは、なかなかオーケストラの演奏にまで意識が向かないものです。初めて鑑賞する作品では尚更のこと。私はまだまだ修行が足らないようです(笑)。そういう意味で「学び」があった公演でもありました。

しかし、それにしても青山さんのファルスタッフ、最高でした!可愛い・・!

(びわ湖ホール公式Twitterから拝借しました)

◇座席
1階Q列下手側。
近ごろますます視力が低下し、双眼鏡なしでは見たいものの詳細は見えず・・。

 

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