2025年1月3日(金)第67回NHKニューイヤーオペラコンサート

19時開演 NHKホール

昨年に続き、2025年のコンサート初めは現地でのNHKニューイヤーオペラコンサート。
曜日の並びがよく9連休となった年末年始休暇の最後の3日間、東京旅行も兼ねて行ってきました。

「オペラは世界を映す鏡」というタイトルの今回は、現在の世界情勢に絡めた選曲となっており、昨年ほどではないものの、やや地味な印象。ドラマティックかつ有名なアリアやデュオなどはあまりなく、重唱や合唱が多くを占める構成となっていました。

そのせいか、”Bravo!” の掛け声は1、2回聴こえたのみ。
抽選であったためにコアなオペラ客層が少なかったのか、会場の雰囲気は今一つ盛り上がりがなく(様子見?)、Bravoが出ていい楽曲では歌唱が物足りなかったり‥と色々要因が重なっていたようにも思います。

やっぱり派手なアリアを響き渡る声で歌っていただき、”Bravo!”で盛り上がるコンサートがいいなぁ、新春なのだし、と今回も思ってしまいました。

一方で、多く採り上げられていた合唱曲の演奏はどれも素晴らしく、なかでも第2部冒頭の「マクベス」のスコットランド亡命者の合唱「虐げられた祖国」のハーモニーには心打たれるものがありました。

また、昨年に続きびわ湖ホール声楽アンサンブルの方が活躍されていたのは嬉しいことでした。「出演者」の船越亜弥さん、山際きみ佳さん以外にも、清水徹太郎さんは重唱2曲のほか合唱にも入っておられて(練習が大変だったのでは?)、次回はぜひソロで出演していただきたいと願っています。

今回の座席は3階の奥の方。よってあまり臨場感は感じられなかったのですが、よく届いてくるのは高い声。ソプラノの声がよく通るのです。なので、最もよく聴こえてきたのは、音域が高くかつ声量のある田崎尚美さんのレオノーレでありました。凄い。

戦争や紛争、分断といった現在の世界情勢に寄せた選曲ではあったのですが、エンディングはおなじみの「こうもり」から「ぶどう酒の燃える流れに」。やや取ってつけた感がありましたが、とりあえず華やかに終わりました。

ところで、年末にX(旧Twitter)で流れてきた番組宣伝の動画。練習風景に続き、沼尻マエストロのひと言「延ばすな延びるなフェルマータ、放送時間が迫っている」——久しぶりに沼尻節が聞けて嬉しかったです(笑)。が、本番中にマエストロは紹介されず、生放送終了後にようやくオーケストラ(東京フィルハーモニー交響楽団)とともに、アナウンサーからの紹介がありました。その後カーテンコールあり。

◇座席
3階のやや下手側17列目。抽選なので選べず。
無料なのは嬉しいけれど、やっぱり以前のように普通に売って欲しいですね。高額で売買されていたし。

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