18時30分開演 大阪市中央公会堂3階 中集会室
久し振りのテレマン協会の演奏会。今回はオーケストラの定期演奏会でした。

会場は中之島の中央公会堂。この贅沢な空間は、かつて大阪新音フロイデ合唱団に在籍していたころ毎週練習に通っていた懐かしい場所でもあります――と、しかし直前までいつもの大阪倶楽部に行くつもりでいました(危ない笑)。
「テレマンの街ハンブルクから中之島をウィーンに!シューベルトからシューマンへ~古典派の継承者たち~」と銘打たれたプログラムは、前半にシューマンの習作「交響曲ト短調『ツヴィッカウ』Wo029」の第1楽章、同じくシューマンの「チェロ協奏曲」、休憩後にシューベルトの未完成交響曲――ただし、3,4楽章をテレマン協会が補筆した「未完成の完成版」(延原氏談)というものでした。
冒頭のシューマンの交響曲は、第1楽章に3つの稿、第2、3楽章に2つの稿、第4楽章は草稿のみ。つまりこれも「未完成交響曲」。そして演奏記録が残るのは第1楽章のみとのことで、今回の演奏に当たり楽譜の入手も難しかったそうです。管弦楽法として演奏していても拙さを感じる、とのことでしたが――私などが聴いてもよくわからなかったのですが、既にシューマンらしさが至る所にある音楽のように聞こえました。
続くチェロ協奏曲。昨年大フィルの定期で聴いたばかりですが、この小規模なオーケストラで聴くとまた異なった味わいがあります。独奏チェロと弦楽器の距離が近いので(オケはドイツ配置)、オケのチェロと重奏になるところなど、室内楽的な親密さがあり、興味深く聴きました。
休憩後の「未完成の完成版」。
この曲を聴くと、暗い淵を覗き込んでいるような気持ちになり、シューベルトは自らの短い生涯を予感していたのだろうか?などと考えてしまうのですが――この補筆版での3楽章はスケルツォ、4楽章は「ロザムンデ」の間奏曲を組み合わせたもの。よって暗い雰囲気は一掃され、こちらの「予感説」は軽く一蹴されたような気分になりました。これまでシューベルトに同情しながら聴いていたけれど、なーんだ普通の交響曲じゃないか!――この「普通版」もこれはこれでもちろん「あり」ですが、現在でも演奏し続けられているのは、後世の聴き手の想像力を刺激する「未完成」であるが故では?と改めて思った次第です。
テレマン協会の定期演奏会を聴くのは初めてだったのですが、新年明けて間もない日程でもあり、女性奏者の方々は色とりどりのドレス姿。延原先生のいつもの軽妙な解説もあり、聴いてよし、見てよし、更に新たな知識も得られた充実の演奏会でした。
◇アンコール
完成版未完成交響曲の第3楽章を再び。


