14時開演 宝塚ベガ・ホール
昨年中止だったベガメサイア。2年振りの公演でした。
一昨年12月8日の公演から1ヶ月後に指揮の中村健先生が心筋梗塞で急逝されるという悲劇があり、その後のコロナ禍で昨年は公演中止。そして今年は編成とプログラムを大きく変えての開催となりました。
メサイアを全曲演奏する、というのがこのベガメサイアの「売り」であったのですが、今回は舞台上の距離をとるためオーケストラが載れず、合唱とパイプオルガン、2台のトランペットという構成で、メサイアは全53曲のうち16曲のみの抜粋演奏となりました。
それに加えて、パイプオルガンの伴奏で木下牧子「光はここに」を前半に演奏。
5月にこのプログラムの内容とともに参加の案内があったのですが・・正直どうしようかと、かなり迷いました。メサイアは歌うだけでなく、冒頭の美しい序曲を聴くところから好きだったので残念、ということと、私自身コロナ禍以降歌うことに関して意欲が下がってしまっていて、まして日本の現代曲を歌うことには興味が湧かない、ということもありました。続けた唯一の理由は「またオーディションを受けるのが嫌」だったから(笑)。それに、やめてしまったら多分もうメサイアは歌わないだろうなと思い、それも勿体ないと考えたからでもありました。
というようなことで、かなり消極的態度で臨み、音取りも含めなんと家で一度も練習しませんでした。途中から「自主練なしでどこまでできるか試してみよう」などと思い始め(ダメです笑)、でも練習会場にはほぼ休むことなく通いました。「練習に通うのは登壇すると決めた以上義務である!」と自分に言い聞かせてーー。
そして迎えた本番・・いえ、本番3日前のリハーサル。ホールでパイプオルガンの伴奏で歌うと、これがなかなかに感動的だったのです。ホールの響きがよいので歌っていて気持ちがよいということもありました。
練習期間中にいろいろ不満を述べつつ、本番になれば感動するという、割とお決まりのパターンで・・だったら黙って練習しろよ!といつも思うのですが(笑)
でもやっぱり来年こそは、メサイア全曲をオーケストラで歌いたいものです。