フェスティバルホール 15時開演
ティーレマン指揮のウィーン・フィル。
今現在、世界でもっとも魅力的な指揮者とオーケストラの組み合わせではないでしょうか。
ウィーン・フィルの公演は大阪で毎年あるものの、高額なチケット料金にためらいがあってなかなか行かずにいたのですが、今年はぜひ行きたい、これは逃せない!と、思い切って行ってきました。
ティーレマン。「重厚」あるいは「かつてのフルトヴェングラー、ベームのような」などと形容されますが、私が彼の演奏を聴いていつも感じるのは「透明感」。
今年のニューイヤーコンサートでも、この透明感が素晴らしくて感動しました。
その所以が私などが見て聴いたところでわかるものではないだろうけれど、実際に聴いてみたかったのです。
リヒャルト・シュトラウスとヨハン・シュトラウスⅡ世および弟のヨーゼフ・シュトラウス。
これぞウィーン・フィル!というプログラム。
美しくて泣けました。
そして、透明感の理由も少しわかりました。
それは集中力。集中させる力。歌わせる楽器(主に1stヴァイオリン)に向かってものすごくググっと一点集中で指揮をする。その楽器がみっしりと高い密度でぴたっと一体感のある演奏をする。その艶やかで美しい響き!
透明感があるということは即ち濁りがない、ということで、このぴっしりと揃った演奏がもたらすものなのだと理解しました。
面白いなと思ったのが、演奏の前後の動き。
演奏前、指揮台に上がってこちらを向き、塀の上端から下をのぞき込むような感じで、とりあえず前から5列目くらいまでの客に向かってお辞儀。そして構える暇もなくサッサと振り始める。
あ、この人はオペラ指揮者なんだなー、と思いました。そして演奏後も同じく前から5列目までにお辞儀。
アンコール後にオーケストラが殆ど捌けた状態で、喝采に応えて再度ステージに現れました。
しかしとうとう3階はおろか1階後方席すら見ることなく去っていかれたのでした・・後からふと、指揮者の職業病で頸椎を痛めていらっしゃるのでは?心配になったのでした。
◇アンコール

◇座席 3階最前列中央
指揮者・コンマスと自分を結ぶ視線上にちょうど柵のバーがきて見づらい。「前のめり」にならざるを得ず。列前後に段差が40㎝程度あり被らないので、3階席中央は2列目以降がよいと思いました。