2020年1月16日(木)尾高忠明指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団 第534回定期演奏会

19時開演 フェスティバルホール

1月も中旬になり、気づくと大フィルの定期演奏会の日ではありませんか!
今宵はオペレッタとは対をなす重厚長大ブルックナー。

ブルックナーは1824年、ヨハン・シュトラウスⅡ世は1825年の生まれ。
その音楽性は対極であるのに、同時期に同じウィーンで活動していたわけですね。

私はどちらも好きですねー!
そして、日を置かず、どちらも楽しめる今の環境に感謝しなくては、とも思うのです。

ブルックナー、苦手だという人は多いですね。
長い、くどい、よく分からない、といった「苦手」への理由付けがしやすいこともあるのでしょう。「嫌いな作曲家は?」と聞かれたら、とりあえず「ブルックナー」と答えておこう、というような、小学生のころのクラスの嫌われ者的存在、皆が嫌いだと言いやすい存在、になってしまっているのではないかと思います。

かくいう私も、数年前までは時間を割いて向き合おうとはしていませんでした。時おりEテレ「クラシック音楽館」などでやっているときに「タダ(受信料は払ってます)なんだから、観ておくか」と思ってTVの前に座るも、なんとも退屈でどこがいいのかサッパリわからず、挙句そそくさと洗い物にアイロン掛け、それらが終わると入浴、とBGM以下の扱いとしておりました。
それが少し変化したのは2017年に合唱団で「テ・デウム」を歌ってから。
おぉ、これはかっこいい! と。
そしてその後日本センチュリーの定期演奏会で9番を聴いて・・ハマりましたねー。2楽章!
以来、オケ定期などでブルックナーをやるときは逃さず行くようになりました。

オーケストラの大音量を味わうにはこれほど適した作品はないし、反対にコンサートホールという逃げ場のない空間で聴かないと集中力が続かない。
依って「生限定」としております。

と、前置き長大となりましたが、今回の演奏。

失礼ですが、前回、前々回と同じオーケストラとは思えないほど素晴らしかった!

「大フィルはブルックナーが得意」と言われますが、まさにこのことか!と。
弦はみっしりと艶やかな響きで、金管は大いに鳴りまくり、演奏技術に関する不満は一切なく、
オーケストラの輝かしい響きと音圧とを存分に堪能することができました。

それに、この3番、好きですね。
9番にハマったのと同じで、私は一定のリズムを暗い調子で何度も繰り返す音楽にハマる傾向があるのだな、と自覚しました。

ところで、この3番、ワーグナーに献呈された作品ですが、私にはベートーヴェン第九(1楽章)へのオマージュのように聴こえました。そのような解説は今のところ見つけていないのですが、音型の要素が同じなのでは?と思ったのです。そしてどちらもニ短調。
ちなみに、ブルックナー9番もニ短調。
調性についても、いろいろ調べてみたいな、と思い始めました。

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