2019年11月2日(土)三ヶ尻正メサイア歌唱発音・ディクション講座

14時30分 鶴見区民センター小ホール 

 毎年12月に歌っているヘンデル「メサイア」
いろいろ資料を読んで自分なりに理解はしているつもりでも「なんとなく」感がぬぐえずにいたところ、メサイアとは別の合唱団練習場でこの講座のチラシを発見。早速に申し込んだのでした。
 三ヶ尻先生のご著書「ミサ曲・ラテン語・教会音楽ハンドブック」は合唱を始めて間もない頃に購入し、今でも新しい曲の譜読みを始める時には参考にしている「バイブル」。なので、著者の三ヶ尻正さんとはどんな先生なのかしら?という興味もありました。

 

行ってみて知ったのですが、この講座はフェニーチェ合唱団が次回演奏会でメサイアを歌うので、その勉強ために企画たされたものでした。
なので、私はアウェイな感じ(笑)
といっても、同じ合唱団の方も何人かいらしていたのと、かつて在籍していた合唱団の方にも何人かお会いして(予想はしていましたが)、楽しい時間でした。

講座は2部に分かれていて、「昼の部」が座学で「夜の部」が実際に歌いながらの発音指導。

昼の部、座学ではメサイアの楽曲の成り立ちや音楽的な分析など。特に頭に残ったのは、メサイアの音型による楽曲構成。
・第一部:下降音型で「降誕」
・第二部:十字架音型で「受難」
・第三部:上昇音型で「昇天」
そうだったのかー!と。これを知っただけで、ずいぶんと頭の中が整理された気がします。

そしてもう一つ、トリビアですが、「オラトリオ」とはカトリック教会の礼拝堂で始まった、ミサの後の有志によるサークル活動が起源ということ。オラトリオとは「礼拝堂」という意味だそうです。これはプロテスタントに脅威を感じていたカトリックの救済に役立つ活動だということで発展していったとのこと。「カンタータ」と「オラトリオ」の違いもわからずにいましたが、これでもうバッチリです!

夜の部は、熱血!のディクション指導!!
とにかく、文頭の「子音」を前に出す! 
前の音符・休符を半分の長さにしてでも子音を前に出す。
・・前に出すのはなんとなくやっていましたが(できるとちょっと快感なのもあり)、これだけハッキリと前に出すのだ!と教えていただけると自信がつきました。
また、英語独特の摩擦音 “Th”。これを前に出すのは今までやっていなかったし、やる必要も感じでいませんでしたが、「聞き取れなければ伝わらない」。”W”も然り。これから練習が必要です。

会場では随時ご著書の販売とサイン会もされていましたので、「『メサイア』ハンドブック」を購入し、サインをいただく気満々で持参した「ミサ曲・ラテン語・教会音楽ハンドブック」にもサインをいただきました。

講座終了後に集合写真撮影。先生は中央で「子音」うちわを持っておられます。
(フェニーチェでのソリスト、テノールの清水徹太郎さんも来られていました!)

それにしても、計り知れない学術的な知識の量と深さーー底の見えない甕を覗き込んでいるようなクラっとする感覚をおぼえる瞬間もありましたーーその上歌唱指導までされるというすごい先生でした。ユーモアがありかつパワフル。
楽しく、ためになる充実の一日でした。
主催者の方々にも感謝!です。

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