19時開演 ザ・シンフォニーホール
常任首席指揮者 久石譲マエストロの自作を含むプログラム。
チケット完売の公演でした。
シューマンの交響曲第4番とベートーヴェン「運命」の間に、アントワン・タメスティ氏をソリストに迎えた自作ヴィオラ・コンチェルトを入れたプログラム。先月カフェ・モンタージュで聴いたヴィオラに感銘を受け、もっとヴィオラを聴きたい、と思っていたタイミングで世界的奏者タメスティ氏を聴けるという好機でもありました。
とは言っても、この「Viola Saga」はいわゆる現代曲で難解。単純にヴィオラの深みのある音色を楽しめるものではなかったので、私としては少々物足りない感じで——この種の音楽をどういう姿勢で受け入ればよいのか、未だによくわかりません。劇判音楽であれば、そのまま素直に入ってくるのだろうか?などと考えながらの鑑賞。途中の休止部分(楽章間?)で拍手が起きたので追随して拍手してしまったのですが、これは曲の終わりではなく、しかしその後の本来の終わりも中途半端っぽくて(ドミナントで終わる、みたいな)それとわかりませんでした。
他の2曲、シューマンと「運命」については、残念ながらあまりいいことが書けません。
とくに1曲目のシューマンは音がバラつき、途中ドッキリもあり——後ろから見ていると、マスタークラスの受講生が振っているような指揮で、これではちょっと‥。
運命はかなり速いテンポ(隣席の方によると演奏時間28分)で、それでも演奏がきちんと成り立つのはさすが。テンポよく走り抜ける演奏には、それなりの快感があります。楽章間に入る拍手は、ジブリ目当てで来場の「新しいお客様」によるものと思われますが、前述の隣席の方が「なんで(ここで拍手するの 怒)?」と訊いてきたのがツボにハマり、しばらく肩で笑ってしまいました。
◇ソリスト・アンコール
バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番ト長調BWV1007「プレリュード」ヴィオラ・ヴァージョン
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラソナタ第1番Op.25より第4楽章
◇オーケストラ・アンコール
久石譲:Kiki’s delivery Survice(魔女の宅急便)
この日もっとも感銘を受けたのは、この演奏でした(笑)