2021年3月31日(水)三大テノールの宴 関西フィルハーモニー管弦楽団創立50周年記念コンサート

19時開演 ザ・シンフォニーホール

四大テノールの次は三大テノール。
この公演はコロナ禍により昨年の予定が延期になったものなので、立て続けのテノールのコンサートはたまたまではありますが、はい、テノール大好きなのです!

関西フィルハーモニー管弦楽団の創立50周年記念のコンサート。

日本を代表する3人のテノール。歌唱の素晴らしさ、技術的な完成度はもちろんのこと、それぞれ声の響き方、響かせ方が異なっていて、私にとしては音楽よりもむしろその違いを楽しむコンサートとなりました。

笛田さんはホール自体が楽器になったかのような、空間いっぱいにたっぷりと満ちる声。村上さんは明るく鋭い光がレーザービームのような指向性をもって客席を照らし出すような声。そして福井さんはキラキラとした粒子が空間の全方向に放たれるかのような声。どの声も魅力的で、その響きを存分に堪能しました。

第一部では、お一人が他のお二人の曲目を紹介する、という趣向になっていました。ところが・・笛田さんが話されている途中にマエストロが「短くていい」というようなことを仰ったらしく(客席には聞こえませんでしたが)そのあたりから笛田さんが「おとぼけキャラ」に変貌。それともこれが素なのでしょうか(笑)。まるで小学生男子みたいに「歌います。」→客席から笑い、という流れができてしまい、なんだか可笑しい展開に。第二部ではさらにそれが他のお二人にも伝染したのか、それまで淀みなくお話しされていた福井さんが「カタリ、カタリ」を紹介する途中で急に言葉に詰まり、どうされたのかしら?と思ったら・・「『カタリという名前の女性に語り掛ける歌です』と言おうと思ったら笑いが込み上げてきて」。「ま、テノールってこんなもんです(笑)」。客席にもほんわか和やかな笑いの空気が漂い、本来の祝祭的雰囲気とはまた違った幸福感に包まれた演奏会でありました。

しかしそうは言っても、やはり会場の雰囲気は普段の演奏会とはかなり異なっていて、デザイナーのコシノヒロコさんやTwitterでおなじみベイベー?カミサン?藤岡幸夫マエストロの奥さまもお見掛けしたほか、スポンサー企業の役員と思われるおじさま方や明らかに高価な服飾をまとったおばさま方も多数おられました。なので、もっぱら「勤め帰りに定期演奏会」のクラオタとしてはなんとなく居心地がよくない・・(笑)

とはいうものの、この日の座席は1階通路のすぐ後ろで視界は良好、ここに座りオーケストラでテノール・アリアを聴くのは、まるで王侯貴族にでもなったような満足感がありました。

さて。3月は最終日のこの日までコンサートに行き倒し、その数10回(ゲネプロ見学入れると11回)。こうしてブログを綴ることでひとつひとつの演奏会の印象が薄れることはないのですが、そしてどの演奏会も本当に素晴らしかったのですが・・やっぱり「行き過ぎ」かな?と思い、4月はチケット買い控えてます。既に手元に3枚チケットありますけど。

◇座席
1階J列上手側端。
実は当初買っていた席は前から2列目。座席表を見ずに電話購入したのでミスってしまったのですが、コロナの影響で前方の列が売り止めになり良席に変更、幸運でした。端の席で2階座席が被っており響きがやや籠るのが少々残念。

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