2024年2月14日(水)山田和樹指揮/読売日本交響楽団第37回大阪定期演奏会 ヴァイオリン シモーネ・ラムスマ

19時開演 フェスティバルホール

今年度の読響大阪定期の最終公演。

同プロの前日サントリーホールでの公演は「名曲プログラム」と銘打たれていましたが、フランクの交響曲もブルッフのヴァイオンリン協奏曲もクラシック・ファン以外には一般的によく知られるものではないので、「準名曲プログラム」といったところでしょうか。

実は山田和樹マエストロの演奏を生で聴くのは初めてだったのですが、音楽の明晰な組み立てとキレの良さとに感嘆。オケとの呼吸もピッタリで惚れ惚れとしてしまいました。

今ここで際立たせるメロディラインはどの楽器か、といったことが明確にわかり、まるで色分けしてわかりやすくしたスコアを目の前に提示されているかのよう。複雑なことを簡単に見せる、これぞ名人芸だと感じました。

そしてオケが鳴る鳴る。1曲目の「ドン・ファン」と後半のフランクの交響曲では、弦16型大編成のオケが放つ、豊かな音量とキレキレのサウンドを堪能。管楽器のソロもそれぞれに際立って美しく、フルートの透明感と音量を備えた響きに特に魅了されました。

2曲目のブルッフのヴァイオリン協奏曲のソリストは、オランダ人のシモーネ・ラムスマ氏。
幅広系の煌びやかな音色。正直なところ、読響定期のソリストは微妙だと感じているのですが、以前聴いたメンコンのソリストよりは良かったかな、という印象。実力のほどはアンコールの演奏でなんとなく掴めました。

カーテンコール時にチェロの遠藤真理さんともう1名の女性奏者の方が一旦袖に下がり、花束と大きな寄せ書きのパネルを持って再登場し、マエストロに贈呈。今年度末で首席客演指揮者の任期終了で、この日が最後の公演だったそうです。

拍手を制したマエストロ、「今日はバレンタインデーなので・・私は読響を愛しています!」とメッセージ。あたたかい終演でした。

今年5月には芸術監督を務めるモンテカルロ・フィルの来日公演もあり、ソリスト藤田真央さんの2公演のチケットは既に入手済み!楽しみです。

 

◇ソリスト・アンコール
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 第4楽章

◇座席
2階2列目ほぼ中央

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