2022年1月28日(金)川瀬賢太郎指揮/大阪フィル ソワレ・シンフォニーVol.17

19時開演 ザ・シンフォニーホール

今年も年明けからせっせとコンサートに足を運んでいます。音楽評論家並み(笑)

週末の幸せ気分に浸れる、とても良いコンサートでありました。

なんといっても、ブラームス1番を生で初めて納得のいく演奏で聴くことができたのがよかった。
以前も書きましたが、ブラームスの4つの交響曲はどれもよく演奏されていて聴く機会は多いのですが、好きであるがゆえになかなか満足できる演奏に巡り合えず、近頃ではすっかり「鬼門」で、プログラムされている演奏会は避けるようになっていました。今回、川瀬さんであれば期待できるのではないかと思って足を向けた訳ですが、果たして、期待を上回る素晴らしい演奏でありました。

その演奏に入り込めるかどうかは、まずはテンポで決まると思っているのですが、川瀬さんのキビキビとした指揮から生まれるテンポは実に快く、1楽章前半で既に「これは最後までいい演奏になる」と確信。ゆったりとしてほしいところはたっぷりと歌い、速くしてほしいところの推進力も素晴らしく、ついつい体を動かしてノリノリで聴いてしまいました(後ろの席に客がいないことは確認済み笑)。

2階の上手側で聴いたこともありますが、コントラバスの低音がよく響いて聴こえたのが印象的で、ヴァイオリンの音色も艶やかで美しかった。金管の出だしが時おり揃わないのは諦めるとして?全体的に素晴らしい演奏でした。

欲を言えば、4楽章終盤のコラールのファンファーレはもう少しゆっくり堂々と演奏して欲しかったですが、それ以外は大好きなブラームスの音楽にどっぷり浸ることができました。

川瀬さんの指揮は、どの楽器にどのように歌わせたいのかが後ろから見ているだけでもハッキリわかるもので、その機動性のある音楽はやはり魅力的でありました。

前半1曲目、バッハの「幻想曲とフーガ」は、エルガーによる編曲で、オルガン曲のオーケストレーション。パーカッションも色々と入ってにぎやかな音楽でしたが・・スネアドラム、シンバルにグロッケン、それにピッコロなどは音色、音程が元の音楽からずいぶん乖離してしまっている印象で、「要らんな・・」と思って聴いてしまいました。「展覧会の絵」もそうですが、私はオーケストレーションものがあまり好きでないのかもしれません・・。

スーク(ドヴォルザークの弟子で義理の息子でもあります)の組曲「おとぎ話」は、美しい音楽でしたが・・なにしろ前日はメトのビューイングに行き、その前の土日は両日ともびわ湖に行って、全く予習していなかったので・・30分程度の演奏中、2度ほど気を失っておりました。演奏会で寝てしまうことは滅多にないのですが、しかし、こうして心地よい音楽を聴きながら、ウトっと眠りに落ちるのもなかなか贅沢で良いではないですか(週末だし)、と思ったのでした。

 

 

 

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