19時開演 ザ・シンフォニーホール
大フィルのモツブル・ツィクルス3公演目、最終回。
今回はモーツァルト「ジュピター」こと交響曲第41番とブルックナー交響曲第1番。
このツィクルスを締めくくるのに相応しい美しい演奏でした。
この3回のツィクルス、どの公演も瀟洒で美しく、フェスティバルホールで弦16型大編成を聴いている大フィルとは別のオーケストラを聴いているような印象でしたが、今回はそれを最も感じるものでした。
ヨーロッパ旅行でのベルリン・フィルおよび先週のミュンヘン・フィル、ウィーン・フィル、と高出力、高カロリーの公演を続けて体験した後、この日のモーツァルトに接するとその熱量の違いに少々驚いてしまいました。特にヴァイオリン。明らかに奏者の動きが小さく、お行儀がよい、といった印象。しかし、つややかで美しい演奏でした。
後半のブルックナーでは、冒頭のフルートとオーボエの音色がこれまでに聴いたことがないほどまろやかであたたかい響きで、ハッとする美しさ。今日はいい演奏になる、と感じる瞬間。生演奏に接する喜びのひとつです。
その予感通り、全曲通じて全く破綻のない、整った美しさで貫かれた演奏でした。もう少し、はみ出るくらいの迫力が欲しかったな、と思わないでもなかったですが、プログラムに載っていた尾高マエストロのインタビューを読んで納得しました。「がむしゃらな音がするとき、ぼくは『ジェントルにいこうね』と言うことがあります。朝比奈先生は天国で怒っているかもしれないけれど(笑)」と。マエストロの意志が透徹した演奏だったのですね。
先日のソヒエフ/ミュンヘン・フィルのブルックナー8番は賛否両論があったようで、どうやら、かつてのチェリビダッケやギュンター・ヴァントの演奏が耳に残っている方には不評だった模様。ということで、そのような方々がこの日の演奏をどう聴いたのか?知りたいような知りたくないような(笑)。
さてところで、今年の私のミッション、ブルックナー交響曲全曲制覇は着々と進んでいます。後は今月24日のサイモン・ラトル/バイエルンの9番(4月に大フィルで聴いたので2回目)で年内終了。来年2月に再び尾高マエストロ/大フィルで4番を聴いて完遂です(00番除く)。
◇座席
2階最後列。