2021年10月14日(木)秋山和慶指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団第552回定期演奏会

19時開演 フェスティバルホール

最近は演奏家や曲目の変更もかなり減ってきたのですが、この定期演奏会は指揮者も曲目もすべて変更となった演奏会でした。

本来は上岡敏之マエストロの指揮で、合唱を含む下記「ウィーン・プログラム」でした。
・シェーンベルク「地には平和を」(管弦楽伴奏版)
・R.シュトラウス 組曲「町人貴族」、「ばらの騎士」
・ツェムリンスキー「詩篇第23番」

楽しみにしていたプログラムだったので、聴けなかったのはかなり残念だったのですが、変更後の今回プログラムはいずれも大編成の作品で「肉+肉+肉」といった印象。前菜とか魚料理とかはなし(笑)。尺の違いはあれど充実感のある作品が並びました。

ホールに入って、最初から舞台に大編成が準備されているのは、見た目にも豪華で嬉しくなります。

ストラヴィンスキー「三楽章の交響曲」は中央に配置されたピアノが入るのですが、このピアニスト、どこかでお見掛けした方だなぁと思ってプログラムを見ると、岡田将さんでした。なんだか得した気分でありました(笑)。ピアノの使われ方は、6月に聴いたショスタコーヴィチの交響曲1番と似た感じでーーストラヴィンスキー、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチは演奏中にどれを聴いているかわからなくなることがありますーーしかし、「春の祭典」を彷彿とさせる箇所があらわれて、あぁそうだった、と思ったりしました。

ところで、ブラームスの4番。
実は、今までブラームスの交響曲は生で聴いてがっかりするばかりだったので、選んで聴きに行くことは避けていました。4曲ある交響曲はいずれも傑作で、どれも大好きなのですが、好きゆえに指揮者のテンポが気に入らなかったり、演奏瑕疵に普段以上にガックリしたりで、あるときを境に「もう国内オケでは聴かない!」と決めたのです。

しかし、今回は定期なので聴くことになってしまったのですが、そこはやはり秋山マエストロ。ガックリするようなところは全くなく、安心してブラームスの世界に浸ることができました。

だけど、舞台からはみ出してくるような、迫ってくるものはあまり感じなかった。実はこれ、先日のソワレ・シンフォニーの時にも同じように感じたことでした。

こういうときに感じるのは、自分の感受性が鈍磨しているのではないだろうか?ということなのですが・・いや、そうでもない、ということが、翌週のセンチュリー定期でわかったのでした。これについては、(もちろん)次に書くことにします。

実はこの10月は、ショパンコンクールの配信を聴くことにのめり込んでしまって、ピアノ練習も、合唱の音取りも、そしてこのブログの更新もすべて停滞してしまい、演奏会の感想を即時に文章にしなかったため「引き」ができてしまったのです。「引き」=客観性 も必要だけれど、やっぱり感想は熱いうちに、そして当たり前ですがよく憶えているうちにまとめるべき、と今まさに痛感しています。

ショパンコンクールの感想もいろいろ書きたいところですが、思うことがありすぎてまとめる知力も時間も足りないのでやめておきます(笑)。しかし、本当に最近の日本の若手ピアニストは充実しているなぁ、とちょっとした幸福感を味わっています。

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