2022年5月31日(火)シャルル・デュトワ指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団第558回定期演奏会

19時開演 フェスティバルホール

ついに登場しました!シャルル・デュトワが!!

本来は2年前の5月定期に登場予定であったマエストロ・デュトワ。取り置きしてあったプログラムは昨年も中止になり、今年やっと実現しました。

長い脚で歩幅も大きく颯爽とステージに現れたところからまず感動。御年85歳。信じられない若々しさです。そして「そこにいるだけでありがたい」とは一線を画する、動作も大きく機能する指揮。巨匠オーラと機動性。無敵の指揮者です。音楽よりそのことへの感動の方が大きかったかもしれません。何を食べ、どんな生活をしていればあのような若さを保てるのでしょうか?(笑)

どの楽曲も各声部がくっきりと浮かび上がり、特にペトルーシュカのキレのよい音楽には圧倒されました。バレエは伴わなくとも場面が鮮明に浮かび上がる音楽。ストラヴィンスキーがいかに複雑精緻かつ先鋭的な音楽をつくりだしていたのか明瞭に示される演奏。感嘆の思いで聴きました。

ペトルーシュカのピアノはなんと北村朋幹さん。大フィルとはこれで3回目。単音にも悲しみのニュアンスが含まれていてーー涙の滴がポトっと落ちるような音色ーーこれにはハッと胸をつかまれました。藁人形の悲嘆。どのようにしてあの音を生み出しているのでしょう。しかしいわゆる「オケ中」で、プログラムには客演としてお名前が記されていました(椅子は背もたれつきの普通のピアノ椅子 笑)

さてところで、称賛の意見が圧倒的な今回の公演でしたが・・実は私は少々残念な思いで聴いていました。
この日はヴァイオリンを始め弦楽器の音がなにかガサガサと粗い響きに聴こえていたのです。特に最初のハイドン。ハイドンは究極に艶やかな音色で聴きたい。編成も音量も大きくなったペトルーシュカでは気にならなくはなったのですが。音色がもっと美しればもっと感動できる音楽なのに、せっかくのデュトワなのに、と。

 

◇座席
2階最前列中央。ロイヤルシート!?

◇その他
コンマス、ソロ奏者との挨拶は、「肘タッチ」などではなく、素手でがっつり握手。久しぶりだー!しかしマエストロに素手を差し出されたらキョヒるわけにもいかず、一種のパワハラ?とも感じてしまいました(笑)。

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