2022年6月10日(金)尾高忠明指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団「音楽の宝石箱」

19時開演 ザ・シンフォニーホール

ついにやってしまいました。人生初の「ダブルヘッダー」!
同日2つめの公演は大フィルのフランス音楽シリーズ全3回の1回目。

先にチケットを取ったPAC定期ショスタコはちゃんと手帳に書いていたにも拘わらず、書いたこと自体を覚えておらず、「行きたい!」とこの公演チケットを反射的に取ってしまったのでした。
ここ数年、こういう「やったこと自体を忘れる」が増えてきました。年を取るとはこういうことなのですね(泣)

予定を書き入れようと手帳を開いて凍りつきましたが・・大丈夫! 時間がずれていて、しかも効率的に行ける時間帯。はぁ、ヤレヤレ。
ということで、PAC公演が終わるや否や芸文センターを後にし、いそいそとシンフォニーホールへ向かったのでした。

フランス音楽で、パイプオルガンが2曲も聴けて、合唱も聴ける、とても素敵なプログラム。
レクイエムを作曲したデュリュフレはオルガン奏者でもあり、2曲目のプーランク作品の初演時オルガニストはデュルフレであったという繋がりのあるプログラムでした。こういったストーリー性、好きです。

プーランクの「オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲」は、演奏機会が極めて少ないと思われますが、かなり現代的な作風で独特の不協和音もあり、これがたまらない魅力です。美しさの中に少々の毒味が混じる音楽というのは私の大好きなもののひとつで、大木麻理さんの演奏するホールのオルガンで直に伝わるちょっと黒い感じの響きにゾクゾクしました。やっぱり来てよかった!

デュリュフレ「レクイエム」はもちろん大フィル合唱団。いつもの東混マスクはやっぱり見慣れない(笑)。オルガン席での歌唱でしたが、隣と間を空けずびっしり詰めたオーダーでした。コロナ禍以来初めて。徐々に元に戻りつつありますね。
ソプラノの清明な響きが特に美しい。聖歌隊のような歌唱。私たちもあのように歌わなければ!(歌えるかな~?)と、関フィル定期での登壇が来月に控えているので、つい他人事でない目線で見て聴いてしまいました。

前曲プーランクの協奏曲でも感じていましたが、オルガンの重低音は頭蓋骨に響くのですね。骨に共振?このホールのオルガンは何度も聴いていますがこの感覚は初めてで、両のこめかみにズズーンと伝わるこの新感覚、なかなかに快感でありました。

◇座席
2階最前列下手側。
素敵なプログラムだったのに客入りが少ないのが少々気がかり。

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