2022年11月27日(日)奇跡の四重奏 樫本大進&赤坂智子&ユリアン・シュテッケル&藤田真央

15時開演 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール

「樫本大進氏と真央くんが一遍に聴ける!」ということで、中身(プログラム)もよく見ずにパッとチケットを買ってしまった公演でした。

プログラムは、モーツァルト、メンデルスゾーン、ブラームス。
とてもバランスがよく、なかでも私の大好きなブラームスの第1番も入っている!これは、やっほー!でした。(このブラームスのカルテットについては、ユベール・スダーン指揮大フィル定期の際に色々と書きました)

モーツァルトのカルテット1番は、ト短調の暗い調性で「せーの」といった感じのユニゾンで始まるのがハッとするカッコよさなのですが、この演奏ではそういった全員で力強く弾く、といった感じはなく、ややおとなしめな印象。どの楽器かが目立って聴こえるということもなく、言ってみれば親密な雰囲気で、あぁこれは「室内楽」なのだなぁ、と感じました。大ホールではなく、もっと規模の小さい会場で聴くべき音楽だとも思いました。

真央さんのピアノは、10月に聴いたモーツァルト・ソナタの続きを聴いているようでした。再現部では装飾音も入れながら、いつものコロコロ美音。幸せです(笑)

しかし、メンデルスゾーン、ブラームスと進むに従い、カルテットは小規模なオーケストラなのだと感じるようになりました。ピアノも含め交響曲を聴いているようなダイナミクス。音楽が遠く高く飛翔していくようでした。たった4人で、音量も含め、ここまでスケールの大きな音楽をつくることができるのだということにも感動しました。

室内楽はこれまであまり聴いていなかったのですが——この面白さも極めだすと底が見えない「沼」ですね。ハマりに行くかどうかは思案中です(笑)

プログラムは1枚裏表の4面構成で、簡潔な曲目解説と演奏家プロフィールのみのあっさりとしたもので、このカルテットの結成由来などは書かれていなかったのですが、予定を合わせるだけでも大変そうな演奏家の集まりで、集まれたこと自体も「奇跡」なのかな、と思いました。

「真央ラー」としては、樫本大進氏がコンマス席に座るベルリンフィルの演奏会に、真央さんがソリストとして招かれる日も遠くないかも?とお二人を同時に眺めながら妄想していました(笑)

◇アンコール なし
カーテンコール後早々に客電が灯され、あっさりと終わってしまいました。
ピアノの譜面台の左側に別の楽譜が置いてあったので期待していましたが、あのブラームスの後ではない方がよかった、とも思いました。

◇座席
2階最前列下手側。真央さんの手元も横顔も見れる良席(笑)
発売と同時にスタートダッシュで取った席ですが、文字通り「満席」だった客席を眺め、よくこんな席が取れたなぁと。しかし、室内楽を聴くには少々遠い感がありました(そもそもハコが大きい・・)

タイトルとURLをコピーしました