2022年4月21日(木)飯森範親指揮/日本センチュリー交響楽団第263回定期演奏会 ピアノ上原彩子

19時開演 ザ・シンフォニーホール

センチュリー今シーズン最初の定期演奏会。
実は今シーズンからセンチュリ—の定期会員になったので、会員としての初の演奏会でもありました。

なんと言ってもブルックナーの交響曲第1番。
定期会員になっていなくても行っていたプログラムです。先月関フィルで「00番、0番」を聴いたばかりのグッド・タイミング!でありました。

「00番」は習作でしたが、その次の「1番」は、もうこれはブルックナーそのもので、後の交響曲の特徴をすべて備えている作品。私の大好きなスケルツォ(3楽章)も、実にブルックナーらしくてしびれます(笑)。

飯森マエストロは少し早めのテンポ設定で、全曲通しても快速でキレのある演奏でした。そしてセンチュリー独特の音の美しさ。緩徐楽章のアンサンブルが特に美しい。そしてフィナーレの山の築き方が胸がすくような鮮やかさで、終演後の感想は「今日のMVPはマエストロ」。なんだか変ですが(笑)そう思ってしまいました。

この日は、1stヴァイオリンと2ndヴァイオリンが向き合う対向配置で、なおかつコントラバスが金管楽器の後ろで客席の正面を向いている珍しい配置。
その配置の意図が明確に判ったのは2楽章の初めで、直に低音がこちらに飛んでくるのはとても効果的でした。ちなみに弦は12-10-8-8-6。低音を厚めにした構成でしたが、フィナーレの盛り上がる箇所などを聴くと、もうちょっと頑張ってもらって14型であればもっと迫力が出たのに、と思いもしましたが、十分満足できる響きでありました。

前半の上原彩子さん独奏ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」は、まさに「王道」の演奏。冒頭から強音の音の大きさにまず目を瞠り、弱音の繊細な美しさにも感嘆。ダイナミック・レンジの広い、コントラストが鮮やかな演奏。そしてさすがの安定感でした。

ところで、今回のピアニストは当初ハンガリー出身のデジュー・ラーンキ氏でした。しかし、隣国ウクライナの事態を受け、精神的、身体的に万全な状態で演奏に臨めないとのことで来日中止。コロナ禍がまだ収まらない状況で戦禍によるキャンセルも出始め、それを思うと欝々とした心境になります。

ちなみに、恥ずかしながらハンガリーがウクライナとどのように隣接しているのか、このときまで認識していませんでした(汗)。興味本位のようで不謹慎かと思いつつ、確認のため地図を貼ってみました・・。

◇ソリストアンコール
モーツァルト ピアノソナタ第10番ハ長調K.330より第一楽章

◇座席
2階最前列下手側。これから1年、ここが「マイシート」です。
定期会員になった最大の要因は「豪華ピアニスト」なので、手元が見えるこの位置。
来年1月の反田恭平さんのチケットもすでに手中にあります(笑)

◇その他
今回は斜め後ろのオジイサマの「イビキ」に悩まされ。演奏の感想がうすいのは集中できなかったせいです(怒)。斜め後ろだと「肘鉄」もできません。

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