2022年3月5日(土)小泉和裕指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団第556回定期演奏会

15時開演 フェスティバルホール

2021-2022年シーズン最後の大フィル定期演奏会。私は1日目の会員なのですが、関フィル合唱団演奏会と被ってしまったので、2日目にスライドしてもらいました。

ベートーヴェン「エグモント序曲」、オネゲルの交響曲第3番、シューマンの交響曲第4番というプログラム。

前日は合唱本番、さらにこの次の日はびわ湖のワーグナー「パルジファル」で予習必須(笑)のため、この演奏会の予習の時間は殆ど取れませんでした。

なので、当日出掛ける直前にとりあえず聴いておこうかと何の予備知識もなくオネゲルの3番を聴き始めたのですが・・戦慄が走りました。あまりにもわかりやすい戦争描写の音楽。1年以上前から決まっていたプログラムですが、まるで現在のロシアのウクライナ侵攻という事態を予言していたかのようです。

「典礼風」という副題は、各楽章副題にカトリックの典礼文を選んであることに由来し、第1楽章「怒りの日」、第2楽章「深き淵より我は叫びぬ」、第3楽章「我らに平和を与え給え」。第2次世界大戦の終結直後に作曲された作品で、「レクイエム」ですね。それを知って聴くと、またもや繰り返される戦争という愚行に思いを致してしまいます。

そして、この曲がプログラムの真ん中に据えられたことで、実在の英雄を描いた「エグモント」も戦争に関連付けられているような気さえしてきたのでした。

小泉マエストロの指揮は整然と引き締まった印象で、そこにいるだけでオーケストラに緊張感を与えるようなオーラがあります。いささか失礼な例えですが、厳しくて優秀な先生に統率され、きっちりミスなく演奏する生徒たち、という感じもしました(笑)

重い気分にならざるを得なかった前半の音楽でしたが、後半シューマンの快速テンポのきらびやかな演奏で、その気分は晴れやかに払拭。いい演奏を聴いたという満足感で帰途に着きました。

・・今回大した感想が書けないのは、翌日に聴いたワーグナーが強烈過ぎたせいです。スミマセン。

◇座席
いつものマイシートは取れず、2階上手2列目。1列目は空いていないとのことでしたが、行ってみたら通路側以外はズラリと空いており視界良好でした。

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