2024年2月23日(金・祝)METライブビューイング「ナブッコ」

10時40分開演 kino cinema 神戸国際

MET今シーズン4作目の「ナブッコ」、久し振りでライブビューイングを観てきました。

第3幕の合唱「行け、我が想いよ、金色の翼に乗って」が有名なナブッコですが、まだ一度も観たことがなかったので、知識として知っておきたい、といった気持ちで出掛けました。

バビロニア(現在のイラク南部)の国王ナブッコがエルサレム=ヘブライ人を攻撃し、途中色々あったものの最後は和解するという、超ざっくりのあらすじはこうなのですが——オペラを観ただけでは分かりにくかった——のは途中寝てしまったからだけではないと思います。

演出は特に奇を衒ったものではなく、大規模な周り舞台の表裏がそれぞれエルサレムとバビロニアになっており、幕間に転換するという分かり易い設定でしたが、主なキャストの殆どがロシア、ウクライナ系の歌手で見分けがつきにくいのもあって(バビロニア系はもっとアラブ人っぽいメイクにしてほしかった)最後までスパっと分かった気になれなかった、というのが主な感想です(低レベル)。今回の鑑賞を予習として、次に観たらもっと音楽が楽しめるかも?という感じです。

それはさておき——歌手では、ナブッコの長女アビガイッレ役がものすごいドラマティックソプラノで、歌い手もさることながら、これを歌手に要求するヴェルディもすごい。初めの方は若干声が割れ気味で、聴いているこちらが少々しんどくなってしまったのですが、終盤では払拭されており、やはりメトに出演する歌手だけのことはある、と感服。

題名役はナブッコですが、このアビガイッレにかなり持って行かれ、ザッカーリアにも持って行かれ(低音にやや難あり)、少々影が薄いと感じました。

ナブッコの次女フェニーナ役のメゾ、マリア・バラコーワ氏の艶やかで充実した歌唱と可憐なルックスが一服の清涼剤のようでした。

それにしても、第1幕の初めの方に、エルサレムの大祭司ザッカーリアが「異教徒に死を!」と歌うのにはドッキリ(ネタニヤフか?)。かの地域は永遠に和解できないのでしょうか?

 

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