2023年3月17日(金)カーチュン・ウォン指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団第566回定期演奏会 ヴァイオリン パトリツィア・コパチンスカヤ

19時開演 フェスティバルホール

久し振りの大フィル定期。
フェスティバルホールに行くのも今年初めてでした。

前半にコパチンスカヤ氏を迎えたヴァイオリン・コンチェルト、後半はカーチュン・ウォン氏が得意とする「幻想交響曲」というプログラム。

ヴァイオリンとともに頭上に掲げた楽譜をはためかせながら登場のコパチンスカヤ氏。楽譜を置いておきながら、譜面が見えないほど奥の方(ヴァイオリンの第1プルトくらい)に行ってみたり、コンマスをガン見したり、やや奇矯とも思えるキャラクターに驚きました。

ハルトマンはナチス時代にミュンヘンに「蟄居」し、沈黙の抗議を続けた作曲家。この「葬送協奏曲」も抗議表明の作品で、演奏会という逃げ場のない状況でないと聴けない類の音楽。可聴域すれすれかと思われるような超高音のヴァイオリンの音が耳に残っています。

続くラヴェル「ツィガーヌ」はお口直し?ハルトマンで休憩に入るのは何となく間が悪い感じもしますが、2曲ともコパチンスカヤ氏の個性と合った選曲であったと思います。

後半はベルリオーズ「幻想交響曲」。
指揮者もオケも慣れた感じで、大編成のオケから立ち上がってくる響きは洗練された美しさ。ヴァイオリンのフレーズの終わりになんともいえない節をつけた歌いまわしがなされていて印象的でした。

カーチュン・ウォン氏と幻想、何だか既視感があるな、と我がブログを検索したところ、2年前の3月20日にPACの特別演奏会で聴いていました。PAC、大フィル、センチュリーと拝見するのはこれで5回目のカーチュン氏。すっかり日本の人気指揮者です。

◇ソリストアンコール
なし。「ツィガーヌ」がアンコールのようなもの?楽器を持たないカーテンコールは意思表明、ある意味爽快。

◇座席
会社の招待チケットで入場。本来は1階下手側中ほどでしたが、圧迫感があり開演前に勝手に席替え(スミマセン)。空いた上階で鑑賞させていただきました。

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