2020年7月22日(水)飯守泰次郎指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団第540回定期演奏会

19時開演 フェスティバルホール

コロナ自粛以降4回目のオーケストラ鑑賞。約1ヶ月前のハイドンから出発して音楽史を辿るようにオーケストラの規模は拡大していき、今回は「待ってました!」のブルックナー。

大感動でした!
久しぶりのオーケストラの大音量!
今の状況で、曲目を変えずに定期演奏会を開いてくれたことに感謝です。ブルックナーに定評のある大フィルさんの矜持でしょうか。

編成は16型。コロナ禍以降この規模での演奏はおそらく日本では初、ということでした。
2020年6月20日(土)飯森範親指揮/日本センチュリー交響楽団 ハイドンマラソンHM.19がフルオーケストラでは日本初とのことでしたので、関西はやはり「進取の気性」があるのかな、と嬉しくなりました。

なぜか取り上げられることの少ないブルックナー6番。
私は生ではもちろん、録音も聴いたことはありませんでした。なので、予習として動画サイトでいくつか演奏を聴いたのですが・・いや、ハマります、6番!第1楽章のリズミカルで金管が大音量で鳴りまくるテーマ、時代劇のお殿様登場シーン(!)のようで思わず笑いが込み上げます。

そしてワクワクで迎えたコンサート。
そうそう、これこれ!私はこれを待っていました!
冒頭ヴァイオリンのひそやかな3連符のあとの大音量。このダイナミック・レンジの大きさこそ、ホールで生で聴く醍醐味です。総勢60名の弦楽に、金管が鳴りまくる大迫力!
嬉しくてずっとニコニコ、マスクの下の口元は緩みっぱなし。

勇壮な雰囲気の第1楽章に、弦楽器が密度高く重なるロマンティックな2楽章・・大編成オーケストラの魅力満載で、とてもとても幸せな時間でした。
少々残念なのは、ブルックナー作品としては短めであること。例えば5番のように、「あぁ終わらないで!」と思う要望?に応えるがごとく延々と続く、あの「しつこさ」がこの曲にはないのです。もう一山欲しかったなぁーと思うのは、もうかなりブルックナーにハマっている証拠でしょうか。
いや、でも本当に素晴らしくて、2日公演なので翌日また行こうかな、と昨日考えていました。行かなかったのですが、行けばよかった。6番聴く機会は今後殆どないのでは・・と今ちょっと後悔しています。

前半のモーツァルトも美しくて素晴らしかった。
実は、ここ数か月続いている週過半のテレワーク時に、BGMとしてモーツァルトを聴いていることが多いのです。聴いて良し、聴かずに良し。明るく幸福な気持ちを保ってくれる音楽。
しかし実のところ、モーツァルトに対しては少々複雑な思いがあり、単純に美しい、快いと思って受け入れられないものがあったのです。評価が非常に高いけれど、聴いていて感情が大きく動かされることが少ないため(レクイエムは別ですが)、その高評価の理由がどうも腑に落ちない。「これをそれほど素晴らしいと思えない自分どうなの?」という感じでしょうか。
でも、構えずに聴くとすんなりと入ってくる、美しく、天国を感じる音楽なのです。

長い前置きのようになりましたが、そういう理由で、今回の「ハフナー」は素直に音楽を聴く喜びを感じることができた、初めてといっていい感じのモーツァルトでした。
あとに控えるブルックナーへの期待の故か、例えはよくないけれど、ステーキの前のサラダ、という感じでしょうか?・・モーツァルトをサラダ扱いしてすみません。だけど、私にはメインになりにくいのです。

今回も前回と同様、管楽器以外はマエストロも含めマスク着用。マエストロとコンマスの握手はなく、マエストロがコンマスに向けてタクトを上げて挨拶したのみ。弦楽器の譜面台は一人一台・・となると、1stヴァイオリンと2ndヴァイオリンの境目はどこか?などと双眼鏡でどうでもよい観察をしてしまったりするのです(笑)

◇座席
今回は、事前に郵送で、出席か否かを返信するハガキが送られてきました。その後、変更になった座席が記載されたハガキが送られてきて、これがチケット代わり。住所氏名連絡先を記入して、終演後に出口スタッフに渡す、というシステムでした。
ちなみに、変更後の座席は、マイシートの3席下手側。ということで前回同様殆ど同じ良席での鑑賞でした。

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