2023年2月17日(金)久石譲指揮/日本センチュリー交響楽団第270回定期演奏会

19時開演 ザ・シンフォニーホール

九州交響楽団との合同演奏で行われた定期演奏会。
久石譲マエストロ目当ての観客でほぼ満席。舞台にも客席にも人がいっぱいの演奏会でした。

昨年9月の定期と同様マエストロの自作を含んだプログラムで、前半にその交響曲第3番”Metaphysica”、後半は「春の祭典」とメキシコの作曲家アルトゥーロ・マルケス「ダンソン第2番」というリズムを主体とした作品での構成。

“Metaphysica”のプログラム解説は、マエストロご自身によるもの。一人称が「僕」での文章に「今」を感じました。しかも一昨年8月に完成したばかり。ちなみに”Metaphysica”とはラテン語で「形而上学」という意味なのだそうです。

・・難解(笑)
同じ音型が繰り返されるミニマル・ミュージックの類で、これはスコアを見る方が理解できるのでは?もしくは、オケを俯瞰して見られる上階の席で鑑賞したならもっと頭に入ってきたかもしれないと思いましたが——週末のお疲れ頭には難しく、途中ウトっと。すみません。

しかし、現代屈指のメロディストであるのに、一方でこのような作曲もされていて、両極の活動でバランスを保っておられるのでしょうか? 観客としては、「歌える主題」を持った交響曲を作曲していただき、その指揮で初演が聴けたら最高!などと考えてしまうのですが。

後半はまずハルサイ。
申し訳ないけれど、昨秋非常に感銘を受けたマケラ/パリ管の名演の記憶が新しく、どうしても較べてしまいます。決してよくない演奏ではなかったのですが、ほぼ変拍子の刻みのみに終始する指揮から生まれてくる音楽は躍動感に乏しく——途中で少々退屈してしまい、同じ作品でもこうも受け取り方が変わるのかと感じてしまいました。

「ダンソン2番」、この音楽は好きですね!
学生の頃バンドを組んでラテン・フュージョンを演奏していたこともあって、ラテン音楽は今でも大好き。クラベス(拍子木)が刻むルンバのリズムには心が浮き立つと同時に体も動いてしまいます。少々ヘドバンしながら(近隣迷惑?)ルンルンで鑑賞しました。
しかし、舞台いっぱいに並ぶ大編成のオーケストラ、もっともっと煽って、ねちっこく?演奏してもよかったのではないかと思ってしまったのでした。

◇アンコール 久石譲 ”My Neighbor Totoro”
はい、「となりのトトロ」でございました。苦笑。

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